2014年6月28日土曜日

2013 8/28 『オールドスクール』

ベランダストッカーに眠っている四半世紀前の古いコンプリート3つ。
激しいクラッシュにノーズやテールは
つぶれてまるでシーチキンのようになっている。
テールは猫の額ほどしかなく、
ウィールはすり減って超扁平ウィールでシャコタン。
学校終わったら速攻で家に帰って、
お気に入りのTシャツやフーデッドに着替えて、
小遣いはあまりなかったので安いコンバースハイカット、
シューズの左足はデッキテープ(滑り止め)で擦れて、
いつもガムテームぐるぐる巻き、
手のひらもデッキテープやアスファルトにやられて擦り傷だらけ、
軍手をはめて...
毎日日が暮れるまで滑ってた中学生の頃。
土日は池袋によく行ってすべっていた。
朝から晩までひたすらに...
お腹ぺっこぺこで駅に着き、
改札出口にあった極狭の100円バーガーに入店、
いつもエッグバーガー150円を食べていた。
駅から僕らが住む町までは長い坂になっているので、
仰向けに乗って魚雷のごとく闇を滑走...その数7−8台、
次々と仰向けの少年らがえらいスピードで走り抜けていくのだから、
通りがかった人はさぞかしびっくりしたことだろう。
今思うとかなりあぶないけど、バーガーと滑走のセットが
週末の楽しみでしょうがなかった。
ジャンプランプ製作は近くの家具工場から
要らないコンパネとタルギを下さいと言って、
たくさんもらってきて、
ちぃこいのから中くらい、
大きいのまで様々つくった。
ある日、工場の職人さんがボクらの為に
あぶないくらい特大のジャンプランプをわざわざ作ってくれた。
悪さしている中学生がいるとの近所の住人からの通報で、
学年主任がいつもすべっているところに乗り込んできて。
先生は「これは(ジャンプランプ)お前達が作ったのか?!」
「そうだよー」というとすごいと感心して怒らずに職場へと帰っていった。
僕らのジャンプランプ製作には設計図などなかった。
R具合は実際に飛んで、試行錯誤の繰り返し、みんなのテクの成長と共に、
そのつど変えていった。
すべては僕らの経験と勘。
ガラガラガラー、バッタン!バッタン!と激しい音をだすものだから、
いつもうるさい!と近所から苦情をもらってた。
どこ行ってもうるさいと怒鳴られていたような気がする...
やれうちの車をキズつけたの、ここですべるなだの...
夜練してたら、やんややんやと怒鳴られて...
僕らは仕方なく、苦情を言われない隣町のわんぱく公園広場まで
ジャンプランプをスケートボードに載っけて遠征してた。
ケガなどはいつものこと...
高さ2mからバランスを崩して落下すれば、
ろっ骨にもヒビが入るもの。
腕や手のひらなんかはいつもザリッザリの擦り傷が絶えなかった。

バランス感覚と柔軟性、落下や転倒っう恐怖との勝負。
さまざまな技を体得できるまで、ひとつひとつ何度も何度も失敗しながら。
教えてくれる人はいないので、
なにもかも自分でクリアしていくしかない、それも面白かった。
たくさんの人が集るところで、練習してきたのをやって声援をもらう、
それがとてもうれしくさらにうまくなっていく。
「スゴいね〜」が何よりの褒め言葉。
あきらめずに真剣にやれば“できる”ということを、また新しいことから学んだ。
スケートボードは僕らにとって、
指導者やコーチがいない学校外のクラブ活動だった。
もちろん引退もない。

上から...
ジュード(ワンフット)
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マドンナ
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ジュードからのマドンナ、
前に脚出してすぐ後ろに蹴りだすので、すごく忙しい技。
モスキート
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バックサイド、フロントサイドノーズボーン
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メソッド、エアウォーク、JT
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仲間のJTがすごくて格好よかったなぁ。
ミュート
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ジャパンエア
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ロケット
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キリスト
グラブしたまま両手を真横に広げて十字になって飛ぶ。
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インディー
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こんなのとか
大きいジャンプランプを壁にくっつけてすべったりとか。
他にもあるけど、こんな技をよくやってた。
少しの違いでたくさんの技がある。
一番最初にできたのがメソッド。
それからは感覚をつかめてきてたくさん出来るようになっていった。
一番得意で好きだったのがジュードからのマドンナ、
メソッドとモスキート、
バックサイド、フロントサイドノーズボーン。
残念なんだけど写真は一枚もない...
それほど日常だったから。
短距離と走り幅跳び、
陸上をやりたかった中学時代、我が母校には陸上部がなかった。
目標を失い...そんな時に出逢ったスケートボード。
遊びとは思ったことがない、
すばらしいスポーツ・文化に出逢えたと心から思っている。
飛ぶようにはねる、とても楽しいものです。

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